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2010年8月19日木曜日

姥玉





うばたまの 我が黒髪や かはるらむ 鏡のかげに 降れる白雪 紀貫之
 
いとせめて 恋しきときは うばたもの 夜の衣を返してぞ着る 小野小町

うばたもの 闇のくらきに あま雲の 八重雲がくれ 雁ぞ鳴なり 源実朝

うばたま ひおうぎの実 

 先日、ひおうぎについて少しだけ載せましたが「うばたま」の後に続く言葉によって歌の内容が変わる、大きなカラスが現れ翼から黒い玉が落ちたという故事によると日食による暗闇を表わすようですが黒髪となると艶やかな女性の髪、恋しき時となると真っ暗な部屋の中でとなる、あま雲のとなると社会情勢になる。

 「うばたま」で検索すると「ひおうぎの実であるウバタマ」「姥玉」と「乳母玉」がどちらも和菓子ですが「姥玉」は小豆餡を丸くして寒天や葛をかけてたもの「乳母玉」はギュウヒで漉し餡をつつんだもののようです。

 姥玉をお土産にと思って日持ちを尋ねると2~3日とのことでお店によれば翌日までというところもあったりで賞味期限を気にされる方にはお土産ですとお渡しすると大変早くいただかなくてはとなり購入を躊躇ったことがあります、最近、あるお店で尋ねると5日はもちますとのことで製造元で冷凍しそのまま店頭まで届けられ冷凍のままで販売するので解凍に3時間を要しますとのことで帰りの電車の時間などを考えて買い求めると自宅についてもまだ半解凍状態でそのまま冷蔵庫へ入れておくと1週間くらいは味を楽しめそうだと思ったので次は買うつもりでいます。
 姥玉は餡と羊羹に自信がなければできないもののようで梅田の百貨店ではお目にかかれない、神戸でも百貨店に一店づつしか出していないし、京都のお菓子屋さんでも要冷蔵で昔は常温で販売されていた記憶があるのですがあのころはお土産でいただくとすぐに食べていたのだろうか。

 

 

2010年8月17日火曜日

ムラサキ


韓人の 衣染むといふ 紫の 心に染みて 思ほゆるかも(「4・569)
カラの人々が衣を染めるという紫色のように、鮮やかに心にしみついてあなたのことが思われる

 ムラサキは濃い緑色の葉と小さな白い花がさく、多年草で根を採取し染料として使用されていたが最近ではムラサキそのものが絶滅種に指定されている、栽培は発芽率が低くウイルスに弱いため株を増やすのに大変な苦労がいるようです、栽培用に同属異種のセイヨウムラサキがある、
 染織用に使用された根は紫根といわれ年数の経った太い根ほどきれいで濃い紫色に染まったそうです。最近ではお目にかからないが紫に染めた絹の布を鉢巻きにして頭に巻き病気平癒を願う風習があった。歌舞伎でお目にかかるのがこの紫の鉢巻きである。

 根は紫根として日本薬局方に収録されており抗炎症作用、殺菌作用、創傷治癒促進等があるらしい、口内炎のお薬に使用されているそうです、紫根に含まれるシコニンという成分をバイオテクノロジーで大量生産し口紅につかわれている。

夏に白く小さな花が咲く植物にサギソウ、ダイモンジソウがあるどちらも不ぞろいな花が咲く、緑の中に白い花を見るとさわやかさがある、ダイモンジソウは暑さに強い植物だそうで満開時に全草を刈り取り天日で乾燥させ欠席などの際に煎じたものを飲用するそうです。

2010年8月14日土曜日

ムクゲ


淡海の海 夕浪千鳥 汝が鳴けば 情もしのに いにしへ思ほゆ(3・266柿本人麻呂)
あふのうみゆうなみちどり ながなけば こころもしのに いにしへおもほゆ

夕焼けのきれいな湖面を千鳥が鳴きながら飛ぶ姿を見て都の興亡を見るにつけ心がしおれるほどである

 場所は崇福寺付近の湖岸である、万葉の時代には今日のように浜近くまで民家はなく山側に街道があったと思われる、千鳥の鳴く姿を見るには山寺から湖岸へいたる途中か唐崎の浜まで出るしかない、緩やかな下り坂を浜へと向かいながら対岸を見ると近江富士が夕日に映えて美しく見える、途中の古い民家の庭のザクロの花が落ち小さな実がなり始めている、まだ実が割れて紫色の果実が宝石のように見えるのはまだ先のようである、そろそろ、木槿(むくげ)の花が咲き誇るころである。

 石榴の根の皮・樹皮は石榴皮といわれ腸出血、扁桃腺、口内炎に効能があるそうだ、石榴の実は喉の痛みをおさえるそうで水で煎じてうがいをすると書物で見たことがある!石榴の実は子どもの守り神である鬼子母神の好物、

 そろそろ、木槿の可憐な花を模した練りきりのお菓子が出始める頃で水菓子の時期とかさなり団子と練りきりのお菓子がわらび餅と肩を並べて店頭に並び始める
 ムクゲの蕾は下痢止めの薬として珍重されたそうですが天日で干し保存するそうですが花が咲く前に全部を採取するのは野暮、少しは残して開花を楽しみましょう。