南淵の細川山に立つ檀弓束 纒くまで人に知らえじ
檀(まゆみ)別名ヤマニシキギ、日本・中国に自生する雌雄異株の落葉の低木とされているが樹は結構高くなる、花は初夏に咲き果実は秋、実の色は品種により白・薄紅・農紅と異なる果実は熟すると果皮が割れ種子が現れる、市販のマユミは雌木がほとんどであるが雌木1本だけで果実がなる、水分条件と剪定に注意すれば害虫に強いので庭に植えるのに適している、秋や初冬にメジロやヒヨドリが実を食べるが種子の脂肪油には下痢、吐き気、筋肉の麻痺を引き起こす成分が含まれヒヨドリやメジロが大量に果実を食べると飛べなくなり凍死することがある。
新芽は山菜として天麩羅、おひたしにされるので庭に植えて楽しまれる方もある、樹はよくしなり強いことから弓の材料とされていた古くは和紙の材料にされた。
生薬としてつかわれ合歓皮(ごうかんひ)衛(えい)矛(ぼう)とよばれ樹皮や種子がつかわれるが強い毒性と神経麻痺をおこす成分を含むので素人が安易に用いるには注意が必要、打ち身、便秘に効能があり蚤やシラミには煎じ汁が効くそうである。