2010年10月2日土曜日


瓜食めば 子どもも思ほゆ 栗食めば まして思はゆー(5・802山上憶良)
うりはめば こどもおもゆ くりはめば ましてしのはゆー
 銀も金も玉も何せむに勝れる宝子に及かめやも
 しろがねもくがねもたまもなにせむにまされるたからこにしかめやも

瓜を食べれば食べさせてやりたいと子供のことが思い出される、栗を食べるとなおさらだ、子どもがまぶたに浮かんで眠れない。

栗の語源は黒実(くろみ)が変化したといわれている、日本栗(柴栗)をさして栗と呼んでいるヨーロッパの種とは大きさが異なる小ぶりのもので日本全国に自生している。栗は雌雄同株といって一本の木に雌花と雄花が咲く、雌花は雄花ぼど目立たずあのようなイガイガ(殻斗)の実になるとは連想できない。
 日本産の栗は皮が固く渋みがあり小ぶりのものが多いが鹿児島の三原山栗は粒が大きいそうである、中国産の甘栗は渋皮が簡単にむけるのが特徴でヨーロッパ産は粒が大きい、栗の皮に含まれるタンニンは抗酸化作用が強く老化防止に効果があり癌にも効能があるとされている、実にはビタミンCやEなどを豊富に含んでいる。
 秋の木の実の代表である栗、栃はイガがあったり灰汁があるからこそ食するとそのありがたさが一層増すもので、栗は餡にしても餡でくるんでもおいしくその食べ方はさまざま、最近、栗を餡で包みさらに表面に黒糖のくずをかけたお菓子をいただいた、小豆と栗を使ったお菓子にこだわるお店は結構あるが近頃は材料の原産地や添加物についてこだわる方が多いようですが、日本産にこだわる必要がどこにあるのかと思う、生産者が丹精をこめ身体にいいものを生産すればそれで問題はない、安くて身体に悪いものを含有する品物を平気で生産して販売しようとする側に問題がある日本人はすでに何十年も前に気が付き改善をしてきた。
 こだわりを持つ「身土不二」をモットーとする老舗も最近は賞味期限に苦労しているようです、
 日本は華やかな実働部隊を重視してきましたがこれは最大の欠点、物流と後方支援がもっとも重要。工場や農場でおいしく日持ちのするものを生産し短時間で顧客のもとに搬送することができれば、営業は他の店と楽に競争できる、経営者モドキも為政者仮面もこれに気づくと本物である