道の辺の 尾花が下の思い草 今さらさらに何をか思はむ(10・2270)
道の辺の尾花の下のおもいぐさのように、今さらあらためて何を思いましょうか
おもいぐさ、ナンバンギセル(ハマウツボ科)ススキなどの根に寄生する一年生の寄生植物、日本原産であるが17世紀にタバコが渡来し喫煙具の煙管に似ていることからナンバンギセルといわれるようななった。
ナンバンギセルは葉緑素をもたず光合成ができないことからイネ科の植物に寄生し養分をとりながら生育する。
野に咲く思い草は人に例えれば一人ではどうすることもできない事情をかかえもの思いをしている女性に例えられるようです。
生薬名を野菰(のこ)といい秋に全草を刈り取り天日で乾燥させたものを少量煎じて飲用すると喉によく強壮作用もあるらしい。栽培するには秋に種を採取しイネ科の植物の根基に蒔くか液肥をたびたび散布し西日をさけて栽培するとよいそうです。
花は白い花びらに額の部分と周りが淡いピンクで可憐な感じがするがナンバンギセルではお菓子の銘に合わないのか思い草なら秋の風情に合うと思うもののまだこの花に合うお菓子に出会っていない。