昼は咲き夜は恋ひ寝る合歓木の花 君のみ見めや戯奴さへに見よ(8・1461紀女郎)
昼は開き、夜は閉じて眠る合歓の花は恋に乱れて寝ているよう、それを主だけが見ていてよいのでしょうか。あなたも恋に苦しみなさい。
合歓木の葉は夜になると葉を寄せ合わせるように合わせる、中国では男女がよりそい身を寄せ合う表現に使われる。
実際は花は夕暮れに咲き、一晩中咲き甘い香りを漂わせるのであるが朝日が昇り始めるころしぼんでしまう。
彼女が「お若いの、あなたもねぶを見て恋に乱れなさいよ」と誘った相手は大伴家持。家持の返歌は
吾妹子が形見の合歓木は花のみに咲きてけだしく実にならじかも(8・1463大伴家持)
あなたの身代わりのなぶのは花ばかりで、おそらく実は結ばないでしょう
樹皮は合歓皮(ごうかんぴ)として利尿、強壮薬として煎じて用いられる、そうですがさし木では増えないそうですから山野を散歩中に小さな木を見つけたら断って分けてもらうといいですね。
皮を煎じた液は花と同じくかすかな甘みがあるそうです。
暑くなるとお茶席では花筏、筏流し等の涼しさを言葉であらわししますが言葉だけではもの足りず食感にも涼しさをと竹流しと呼ばれる羊羹があります、水羊羹を青い竹に流し込み熊笹で蓋をし食べる際には千枚通し様のもので穴をあけて出すのですが、気の短い方は悠長なことができず穴をあけて熊笹の蓋のところをくわえ一気に吸い込むとのことです。
食し方はいろいろ美味しいものは美味しいですよね。
でも、暑いとは思いませんよね冷たい甘いと感じているはずです、そして美味しいと
24日は天の橋立の文殊堂の船出祭り、そして大阪の天神祭、文殊様の知恵を授かったり天神様のご利益をいただいたり、クワバラくわばらは道真公の領地があった御所の南の桑原という地名、桑原には雷様が落ちなかったそうです。