2010年8月12日木曜日

ハシバミ


思う子が 衣摺らむに にほいこそ 島の榛原 秋立たずとも(10・1965)
ハシバミの実がみのる秋はまだですけど、私の思いはつのるばかり、あの人の衣を早く摺ってあげたい

 榛の木は7メートルの樹高になるが30年程度の寿命だそうです、土地に必要な窒素を固定する植物として知られ土地改良の樹として植えられてきた、また、アイヌは血の木ケネとして樹皮を煎じてお産の後に飲ませていたそうである。
 摺り染めとは模様染めだそうで榛の実を蒸し焼きにした黒灰を用いる方法と実を煎じた汁で茶色に染める方法があるそうです。

 239年に卑弥呼が中国に使節を送ったときに土産として「男の生口4人、女の生口6人、班布242丈」を献上したという記録がありますが生口は中国語で奴隷という意味、大国の王が10人ほどの慟労力を送られて喜ぶはずがなくこの場合の生口は特殊な技術特に中国ではまれな技能をもった者という意味で勿論、当時のことですからそのまま中国にとどまったものと思われ、そういう意味で生口と記録されているようです、女性の場合は側室という場合もあり美しく賢明な方も含まれていたものと思います。布は中国にもあるはずですがこれだけのものを献上するということは中国にない織り方や染織をしたものであることは明らかで中国では錦織のもので日本からのものを特に倭(やまと)と呼び珍重し特殊なものであったようです。

 榛の花は春に咲き、実は秋になる。詠った時期はこのころであること秋も衣装、冬の服を造る構想をねっていたのでしょう。

 少しづつ涼しくなるのかと思いますがまだまだ暑いです、12日ですお盆のお迎え団子、米粉を湯で練って蒸し御先祖様にお供えをするようですが、今では忙しくてできない家も多いようです、そんなの作る手間と時間がないという方は買ってくれば美味しいお団子、この時期だけ限定で販売されてます。